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ダビデとゴリアテの闘いから見る大企業の病

約3,000年前の話であるダビデゴリアテ(David and Goliath)の闘いは旧約聖書の有名な逸話として知られています。

 

イスラエルの敵であるゴリアテは屈強の巨人で、全身を青銅の鎧で守られています。身長2メートルもあるゴリアテイスラエルの王に対して「かかってこい」と40日間叫び続けましたが、相手にできる人は一人もいませんでした。

 

 

羊飼いの少年であるダビデは王の前に出て、「私は戦いに行く」と言い出しました。王は手立てがなく、ダビデを戦わせることにしました。ダビデは王からもらった剣を断り、いくつかの石だけを持って戦いに望みました。ゴリアテダビデに対し「こっちに来い」と言いましたが、ダビデの投石器から飛んだ石が見事にゴリアテの眉間を打ち、無敗と思われていたゴリアテはそのまま倒れました。

 

 

物語は以上です。巨人ゴリアテは強者と思われますが、実際は弱者であることが分かります。身長は高く、力も強いが、近距離の戦いのみに適応します。この戦いの中で、ダビデは自分の動きが早いという条件を利用して強者となりました。

 

 

根本的な原理は経済学の中での逆U字曲線で説明できます。つまり、資源の増加に伴い、第1段階の効果が増加しますが、あるポイント(頂点)を通過すると、その後の資源の増加に対しては逆に効果が低下します。巨人ゴリアテは大きくなりすぎると、逆に戦いの能力が低下してしまうのです。

 

また、進化理論からも解釈できます。進化はある傾向に従います。つまり、進化に伴い生存適応性が悪化します。生存適応性の悪化を補うために、補償機能を身に着け、見た目が強くなっていきます。例えばライオンは見た目が強そうですが、実際の生存適応性が悪いのです。

 

 

 

数人のベンチャー企業は非常に効率が良いチームです。新しいアイデアを迅速に実行し、柔軟に対応できるため、市場の変化に素早く対応できます。規模が小さいために組織内のコミュニケーションがスムーズであり、意思決定が迅速に行われます。見た目は弱いかもしれませんが、生存適応性が高く、変化に対応しやすいです。

このように、ダビデゴリアテの闘いや経済学の逆U字曲線、進化理論からも分かるように、大きすぎることや過度な成長が逆に弱点を生むことがあります。企業の規模も同様であり、大企業は規則やルールが多くなり、意思決定が遅くなったり、新規事業に対する抵抗があったりすることがあります。一方、ベンチャー企業は小規模であることを活かし、素早い意思決定と柔軟な対応が可能なため、生存適応性が高いと言えます。

 

 

以上のように、ダビデゴリアテの逸話や経済学、進化理論を通じて、規模の影響が組織の能力や生存適応性にどのように影響するのかが示されています。大きさだけでなく、組織の柔軟性や効率性が重要であることを示しています。