businessfanの日記

ビジネス情報、仕事術等に関する紹介

ティティテイメント戦略1

1995年9月27日から10月1日まで、サンフランシスコで開催された会議には、トップ企業の会長など、世界中から500人以上の政治経済エリートが集まりました。会議のテーマは、グローバル化にどう対応するかでした。

 

 

会議での参加者は、グローバル化が貧富の格差を悪化させ、世界の人々の20%が富を手にし、残りの80%が「周縁化」されることに言及しました。放置すれば、格差が深刻な対立に発展してしまいます。では、この80%の人と20%のエリートの対立をどう解決すればよいのでしょうか? これら人々の80%の過剰なエネルギーと不満を解消し、注意をそらすにはどうすればよいのでしょうか?

 

 

当時の米国の上級シンクタンクであったブレジンスキーは、人口の80%に「おしゃぶり(Titty)」を与えることが唯一の方法であると信じていました。

 

彼らに合わせたエンタメ情報を提供することで、熱意、闘争心、思考力をゆっくりと失わせていくのです。

 

「大衆は近い将来、自分で考えて判断する能力を失うだろう。最終的には、メディアが自分たちのために考えて判断することを期待するようになるだろう」と彼は述べました。

 

これが有名な「Tittytainment」戦略で、Titty(おしゃぶり)とEntertainment(娯楽)で構成されています。

 

この作戦には二つの方法があります。

第一に、自ら発散する産業を発展させることです。具体的には、ポルノ業界、ギャンブル業界、テレビドラマ、ゲーム、終わりのない言葉の論争、紛争などに、大衆がその過剰なエネルギーを発散できるようにします。

 

第二に、人々の欲求を満たす産業を発展させることです。芸能ニュース、噂話、激安ブランドの開発、様々な小ネタや、アイドルドラマやバラエティー番組など大衆を熱狂させる人気芸能界などから、喜びと快適さを感じさせ、したがって自発的で深い思考能力を失っていきます.

 

これまでのところ、それはかなり成功しています。

 

 

 

大前研一氏は「低欲望社会  大志なき時代」において、日本の新世代が徐々にそのような状況に陥っていると指摘しています。彼らが読む本はますます単純になり、メディアに操作され易く、混乱し、闘志を失っています。

 

また、偏差値制度の導入により、人間の能力が数値化され、日本の学生が「偏差値は?」などの質問を受けることが多くなったと説明しています。そして、現代においては危機感を持つことがなく、彼らの意識の中では、この社会で将来何が起こっても、それらの「偏差値の高い」人々によって解決されると考えています。脳細胞を無駄にする必要はなく、他の人の言うことに従うだけで良いという考え方が徐々に浸透しています。

 

彼らは同じクラスや同じ学年のグループで比較することに慣れており、偏差値が高い人は当然官庁に就くべきだと考えています。同様に、メディアの仕事に就く人も高い偏差値を持っているとみなされます。そのため、彼らは下した全ての決定が正しいと信じ、メディアが報じる情報も信頼できると思っています。

 

これが現代社会の現状です。多くの人々が政府とメディアを自分たちの指針とみなしており、考えることや反省することがありません。

 

続き